2007年5月8日(火)「しんぶん赤旗」
テロで市民35人死亡
武装勢力 軍拠点を標的か
イラク
【カイロ=松本眞志】イラクでは六日、爆弾テロでイラク市民三十五人以上が死亡し、米軍兵士八人とジャーナリスト一人も死亡しました。
東部のディヤラ州では路上にしかけられた爆弾が爆発して、六人の米兵と欧州出身とみられるジャーナリスト一人が死亡し、首都バグダッドでも米兵二人が死亡しました。
バグダッドのバヤア地区の市場では自動車を利用した自爆テロで、少なくとも三十五人の市民が死亡、八十人が負傷しました。バヤア地区での爆弾テロについて、イスラム教スンニ派の政治家らは、シーア派武装集団がスンニ派教徒を追放するテロを再開したとしています。米・イラク軍共同による武装集団掃討作戦で追放されたイスラム教スンニ派の武装集団による報復との見方もあります。
スンニ派教徒が多く居住するバグダッド北方のサマラでは、警察署に対する自爆テロによる攻撃と銃撃戦で警察官十一人が死亡しました。
米軍やイラク警察の犠牲が増えていることについて、カタール衛星テレビ・アルジャジーラ七日付(電子版)は「武装集団は戦術を変えて、米・イラク軍の拠点に対する連携攻撃を強化している」と指摘しています。
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