2007年5月11日(金)「しんぶん赤旗」

改憲手続き法案

きょう参院特委

自民・民主が採決合意

国民無視するな 共産党反対


 改憲手続き法案を審議している参院憲法調査特別委員会の自民、民主両党は十日、筆頭理事間の協議で十一日に安倍晋三首相を招いて質疑を行い、同日中に採決することで合意しました。国民の意見を聞く中央公聴会も開かないまま、法案をごり押しする与党の暴走ぶりが浮きぼりになり、これに妥協した民主党の責任も問われることになりました。

 十日、各党が参加した特別委員会の理事懇談会で与党側は十一日の採決を提案。これに対し日本共産党の仁比聡平議員は、中央公聴会が開催されておらず、国民の声を聞かないまま、審議を尽くさずに法案を採決することに強く反対しました。これまでの参考人質疑や地方公聴会でも拙速審議への批判の声があがり、世論調査でも今国会での強行に反対する世論が多数だとして、国民の声を無視したまま採決を強行すべきではないと重ねて主張しました。

 一方、民主党は、理事懇談会の場では中央公聴会が開催されていないことなどを理由に採決に反対しましたが、「筆頭間協議」では一転して採決に合意しました。

 特別委員会は十日午前に参考人質疑、午後にはさいたま、横浜両市で地方公聴会を開催。参考人質疑では、与党推薦の参考人は不在で野党推薦の二人だけが出席する異常事態になり、参考人から「セレモニーとして質問が行われている」と批判の声があがりました。

 地方公聴会で自民、民主両党は元衆院議員や元国会議員秘書らを公述人として推薦するなど、とても国民の意見を聞いたとはいえない運営に終始しました。

 参院議院運営委員会は十日の理事懇談会で、十四日に本会議を開くことを決めました。改憲手続き法案が特別委で採決されていれば、同日の本会議で採決することに民主党も同意しました。



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