2007年5月12日(土)「しんぶん赤旗」
イラク派兵
空自活動なぜ隠す
赤嶺議員追及 米軍も公表
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政府・防衛省がひた隠しにするイラクでの航空自衛隊の活動実態について、米軍が、その一部を明らかにしていることが十一日、分かりました。日本共産党の赤嶺政賢議員が衆院イラク特別委員会で示したもので、「米軍も公表しているのに、なぜ公表できないのか」と追及しました。
赤嶺氏が示したのは、米空軍と米中央軍がホームページで公表している「航空作戦の概要」。多国籍軍による一日の航空作戦をまとめたもので、毎日公表されています。
それによると空自は、八日までの一カ月で十三日間、空輸作戦を実施しています。(別表)
赤嶺氏の追及に久間章生防衛相は「多国籍軍が言わんでくれと要請がある以上(公表は)遠慮すべき」と述べ、米軍が公表しても、米軍の要請に従う立場を示しました。
赤嶺氏は「国民にまともに説明する姿勢が全くない」と批判。空自の活動のうち、回数でも物資重量でも九割が多国籍軍支援だと明らかになっていることを指摘し、「(それ以上の詳細を明らかにしないのは)国民に真実を知られたくないからだ」と批判しました。
また赤嶺氏は、久間防衛相が、空自の活動を「イラク戦争が終わった後の人道復興支援」と繰り返している問題で、「戦争はいつ終結したのか」とただしました。
外務省の奥田紀宏中東アフリカ局長は「終戦、停戦合意があるとは承知していない」と述べ、終結の根拠を示せませんでした。
■米軍が公表している空自による空輸作戦実施日
4月 13日、16日、17日、20日、21日、23日、24日、26日
5月 2日、3日、4日、7日、8日
(赤嶺議員の提出資料から)
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