2007年5月16日(水)「しんぶん赤旗」
コースター点検
法令上の不備ただす
小林議員、体制充実求める
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日本共産党の小林みえこ議員は十四日の参院決算委員会で、二十人の死傷者をだした大阪府吹田市のエキスポランドのジェットコースター事故について、探傷検査の先送りを常態化させていた法令上の不備をただしました。
ジェットコースターの点検は、建築基準法での扱いになっていますが、問題となった探傷検査は建築基準法では明記されておらず、JIS基準として財団法人「日本建築設備・昇降機センター」での検査基準マニュアルに記されているだけで法的拘束力がありません。
小林氏は、エキスポランドの吹田市への定期点検の報告では、すべての項目をAとしていたことを指摘。十二日の現地調査で、検査先送りの常態化が明らかになったとのべ、結果を記入するだけで、どのような点検をしたかがわからない現行制度を、報告内容のチェックができるものに改善することを求めました。
冬柴鉄三国土交通相は、探傷検査など定期検査の内容について、専門家の部会を開いて検討しているとのべ、「早急に建築基準法上の位置付けをしたい」と答えました。
また、吹田市で検査担当の建築指導課は三人しかおらず、遊戯施設二十九基、エレベーターなど三千件、共同住宅千二百件の報告をうけていることを指摘し、体制の充実を求めたのに対し、国土交通省の榊正剛住宅局長は、検査の人員について「充実が望まれる」とのべました。