2007年5月24日(木)「しんぶん赤旗」
自治体への国関与拡大
地方財政健全化法案 吉井議員が追及
日本共産党の吉井英勝議員は二十二日の衆院総務委員会で、地方自治体での財政悪化の早期是正を掲げた地方財政健全化法案について、「自治体に対する国の関与を強めることになる」と批判し、法案の問題点を追及しました。
同法案は、全国一律に定めた基準を超えた場合、地方自治体に対し財政健全化計画や財政再生計画を策定するよう義務づけるもの。総務相は計画の報告を求め、その達成が難しいときは予算の変更などの措置を勧告できる内容になっています。
吉井氏は、地方の自立を高めるために財政状況の公表は当然必要だと指摘。そのうえで、計画策定などの自治事務は「自らの手によって自主的な是正措置がとられることが基本だ」とした野田毅自治相答弁(一九九九年当時)や、昨年成立の地方分権改革推進法が自治体に対する国の関与を「整理及び合理化」すると規定していることを示し、国の関与拡大は「地方分権とは逆向きの方向に進むことになる」と批判しました。菅義偉総務相は「国の関与は必要最小限にとどめている」などと答えました。