2007年5月24日(木)「しんぶん赤旗」

“靖国DVD”学校上映反対

党新潟県委 県教委に中止要求


 日本青年会議所が戦前の侵略戦争と植民地支配を正当化するアニメのDVD「誇り」を作製し、文部科学省の研究委託事業として各地の中学校などで上映しようとしている問題で、日本共産党新潟県委員会は二十三日、県教育委員会にDVDを教育現場に持ち込ませないことを申し入れました。田中徳光副委員長、竹島良子県議、五十嵐完二前県議らが参加しました。

 代表らは、日本やドイツが起こした戦争が不正義の侵略戦争であったことの認識は戦後の国際政治の出発点であり、日本もそのことを認めて国際社会に仲間入りしたと強調。DVDは、二度と繰り返してはならないという反省でなされた戦後教育の原点を覆すもので、これを使った教育事業をやめさせ、政府に対して事業の認可を取り消すよう求めました。

 同県では、十日町青年会議所がすでに中学生を集めてDVDを使ったセミナーを実施しており、県内でも七カ所で上映会が予定されています。代表らは「日本は何万人以上の犠牲者を出しても自国を守ったからすばらしいと思った」などと書かれた十日町市の中学生の感想文を紹介。「村山談話に反するDVDを使うこと自体が問題。実態の調査を」「DVDは靖国史観そのもので、教育委員会が後援する形で系統的に持ち込まれようとしていることは由々しき事態だ」と訴えました。

 県の加藤誠雄義務教育課長は「DVDの存在自体知らなかった。私も元校長なので、話の通りだとすれば、私が校長なら使わない。内容を見て検討したい」と答えました。



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