2007年5月29日(火)「しんぶん赤旗」
「靖国DVD」使うな 党が申し入れ
“広げない”と市教育長
富山・砺波
富山県の日本共産党砺波市委員会は二十八日、砺波市の山森一雄教育委員長、堀田良男教育長に対して、侵略戦争を肯定・美化するアニメ「誇り」の中学生向けDVD(日本青年会議所作製)が全国で使用されようとしていることについて、子どもたちに日本の侵略戦争を肯定・美化するような教育が行われないよう、各学校への指導を求めました。
堀田教育長は、DVDは、教育委員会を通さず、校長に直接持ちこまれ、窓口を務める中学校長が青年会議所に対して同DVDの使用を断ったと聞いており、教育委員会としても広げるつもりはないと回答しました。
申し入れでは、保護者として学校に問い合わせをした党員も参加し、「校長は、DVDを見て、社会科の先生とも相談して、学校で教育する中身ではないと判断したと言っていた」と話していました。
申し入れには、泉野和之参院富山選挙区候補、西尾英宣党砺波市委員長、境欣吾前砺波市議らが参加しました。
“適切でない” 県教委教育監
島根
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島根県教育委員会の秦潔教育監は二十八日、日本青年会議所作製の戦前の侵略戦争と植民地支配を正当化するDVDアニメ「誇り」について、「適切な教材ではない」とのべました。日本共産党県委員会の藤原義光教育長あての「学校現場に持ち込ませないこと」の申し入れに答えたもの。
ごとう勝彦参院選挙区候補、尾村利成県議らが出席しました。
DVDは県内のある中学校で授業に使われました。申し入れ書は、事態を把握するとともに、DVDを使った青年会議所による教育授業を行わないこと、政府に事業認可の取り消しを求めるようのべています。
秦教育監は「新教育システム開発プログラムの中の地域に開かれた学校運営の項目で青年会議所から申請され、これから委託契約されるもの。DVD自体の認可ではない」「副教材選択の権限は校長、市町村教委にある。適正な判断をして指導要領の趣旨に沿ったものを使うことが基本。市教委を通じ報告を求めている」「一方的に教え込むことがあってはならない」「副教材の適切な取り扱いを研修会で指導したい」と答えました。
参加者は「靖国史観に基づいたもので県教委のとらえ方が問われている」「村山談話も憲法に依拠している。教育にも憲法の精神を貫いてほしい」と指摘しました。
「使用するな」 教育長に要請
党帯広市議団
日本共産党帯広市議団は二十八日、安達伸帯広市教育長に対して「学校教育で『靖国DVD』を使用しないことを求める要請書」を手渡し、この教材を教育事業として実施しないことを求めました。市教委は「文部科学省か道教委には(使用するようにという)要請はきていない」と答えました。
申し入れには稲葉典昭、佐々木とし子両市議、畑中庸助党市議団事務局長が参加しました。
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