2007年5月31日(木)「しんぶん赤旗」

解雇撤回求め労組結成

20〜30代女性非正規

携帯販売会社 前社長不祥事しわよせ


 携帯電話販売のノーステックテレコム(本社・札幌市、野村彌彦社長)の契約社員やアルバイトの二十―三十代の女性十三人が三十日、突然解雇を通告されたことに対し、札幌地区労連ローカルユニオン結(ゆい)のノーステックテレコム分会を結成しました。ノース社との団体交渉を札幌市の道労連事務所で行い、解雇撤回を求めました。

 ノース社では、十六日に前社長がインサイダー取引疑惑で札幌地検に逮捕され、翌十七日にはホームセンター大手のホーマック内に展開する携帯コーナーの閉鎖を決定。店舗で働く非正規労働者ら六十人を五月末から六月末の間に解雇すると一方的に発表しました。後日、退職に伴う一時金を払うと発表しますが、一人わずか五万円でした。

 店舗のファクスで、一人ひとりへの説明もないまま解雇を決めた会社側の態度に怒った女性たちが一人でも加入できる地域労組「結」に相談し、組合を結成しました。

 結成集会には、札幌、室蘭、岩見沢市などから十人が参加しました。

 組合員らは「小学一年生の娘を一人で育てています。初めての運動会を楽しみにしていたときに生活を狂わされました」「一年契約を更新した、その五月十六日にファクス一枚で解雇といわれ、ぼうぜんとしました」「わずか五万円で職場から追い出し、かたをつけようなんて許せない」と次々に語りました。

 「結」の木村俊二書記長は「前社長の不祥事の責任を、真っ先に非正規雇用に押し付けるのは許されません。格差と貧困の問題として企業の社会的責任、雇用責任を問いたい」と語りました。

 交渉には、ノース社側から野村社長ら三人が出席し、一時間半にわたって話し合いました。



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