2007年6月6日(水)「しんぶん赤旗」
教育3法案
主幹設置 教員に負担
小林議員 大阪の実態示し批判
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日本共産党の小林みえこ議員は五日の参院文教科学委員会で、教育三法案が「副校長」「主幹」などの新たな職の設置を盛り込んでいることについて、昨年度に「主幹制度」を導入した大阪府の実態を示して追及し、法案の廃案を求めました。
大阪府では、主幹にあたる「首席」が、百四十の府立高校、二十三の盲・聾(ろう)・養護学校で導入されました。小林氏は、首席は複数体制とされているのに、実際はなり手がなく、ほかの教員が首席代行をし、結果として新任の教員にしわ寄せが行っている実態を指摘しました。
また、何人かの教員が首席になると、それ以外の教員の負担が増え、学級担任も配置できない事態が起きています。大阪府のアンケートでは、百四十二校の校長のうち、85%にあたる百二十一校で定数以上の教員の配置を求めています。
首席自身も、他の教員を指導する立場になるため、誰にも相談できず、定年前に辞めてしまう例が出ています。
小林氏は「新たな職を導入するのは、矛盾を広げるだけではないか」とただしました。
銭谷真美初等中等教育局長は「新たな職の設置は、教員の事務負担が軽減されることにつながる」などと実態を見ない答弁に終始。小林氏は「現行制度の下で、現場の先生に力を発揮してもらうのが大事だ」と主張しました。
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