2007年6月6日(水)「しんぶん赤旗」
トヨタの公害責任追及
東京大気汚染訴訟 原告ら座り込み開始
「トヨタは排ガス公害の責任をとれ」「渡辺社長は原告団との話し合いに応じろ」―。東京都文京区のトヨタ自動車東京本社前で五日、東京大気汚染公害訴訟の原告らが横断幕を手に座り込みを始めました。
同社など被告のディーゼル自動車メーカー七社が同訴訟の和解協議で解決一時金(賠償金)を総額数億円に抑える方針を固めたことに抗議し、同社の渡辺捷昭社長との直接交渉や、原告が納得できる額の一時金の支払いを求めた座り込みです。
原告団の石川牧子事務局長は「私たちは決してあきらめず、解決の道が開けるまで座り込みを行う」と表明。鶴見祐策弁護団長は「(財源負担を拒否していた)国が医療費助成に六十億円を拠出すると決断したのに、トヨタが解決の道を閉ざそうとしている。最後まで頑張る」とのべました。
ノーモア・ミナマタ国家賠償訴訟、川崎公害訴訟の原告や道路公害反対運動の代表が連帯と激励のあいさつを行いました。
座り込みに参加した練馬区の男性(75)は「妻はぜんそくになって、夜中に発作で呼吸できなくなったことが何度もあった。三十年以上たつ今も、治療薬を手放せない。国が医療費助成に拠出すると聞いて喜んだのに、メーカーが“涙金”ですまそうとするのはとんでもない。最後まで頑張りたい」と話していました。