2007年6月8日(金)「しんぶん赤旗」

国公法改悪案が衆院通過

吉井議員反対討論 官業癒着を深める


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(写真)反対討論する吉井英勝議員=7日、衆院本会

 自民、公明両党は七日の衆院本会議で、天下りの自由化と公務をゆがめる能力主義を盛り込んだ国家公務員法改悪案を賛成多数で可決し、衆院通過をはかりました。

 会期末が二十三日に迫るなか、与党は「今国会成立」と指示する安倍晋三首相の意向を受けて、会期延長も視野におきながらごり押しを狙っています。

 法案には日本共産党、民主党、社民党が反対しました。民主党が提出していた国家公務員法改定案は、社民党も賛成しましたが否決されました。日本共産党は反対しました。

 政府案は、離職後二年間、国の機関と密接な関係にある営利企業への天下りを禁止する現行の規制を取り払い、新たに設置する「官民人材交流センター」が天下りをあっせんする仕組みになっています。

 反対討論で日本共産党の吉井英勝議員は、政府案が官僚の天下りを原則禁止から原則自由に百八十度変え、官業癒着をさらに深めると指摘。官僚の再就職先をあっせんする「特製ハローワーク」を税金でつくる必要はないとのべました。

 政府案が導入しようとしている能力・実績主義は、財界の要求にこたえて、「全体の奉仕者」である公務の公正・中立性をゆがめ、行政サービスを変質させると批判。公務員制度改革といいながら、憲法に保障された公務員労働者の労働基本権回復の言及がないと指摘しました。民主党案の「能力・実績主義の導入には反対」とのべました。


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