2007年6月12日(火)「しんぶん赤旗」
年金相談 殺到
窓口2時間待ち/すべて話し中
「私の年金はどうなるの」―。「消えた年金」問題への怒りが広がるなか、十一日も、各地の社会保険事務所は、相談に訪れる人が殺到しました。社会保険庁は同日、フリーダイヤルで年金相談に応じる「ねんきんあんしんダイヤル」を開設しました。
東京都杉並区の社会保険事務所。午後一時すぎの時点で百人を超える人が相談に訪れ、待ち時間は二時間です。
総合案内窓口担当者は、「人数は増やせないなか、通常業務をしながらの対応のため、窓口を一つ増やすので精いっぱい」といいます。電話での問い合わせも殺到していて、「常にこんな状態です」と、十以上ある外線がすべて通話中の状態であることを示す赤いランプが点灯しているのを示しました。
厚生年金と国民年金を払っていたけど、現在は国民年金しか支給されていないという女性(68)は、退職時に一時金として脱退手当金が支給されたことが判明。「記憶にはないけど、ずいぶん昔のことだからしかたがないのでしょうか」と肩を落としました。
国民年金の一部が支給されていない女性(67)は、三年前にも「消えた」分を調べました。三カ所の社会保険事務所にいきましたが、見つかりませんでした。女性は、「これから同じようなケースがたくさん出てくるだろうと感じた」と話し、「今回は見つかるといいのだけど」と不安げに話しました。
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