2007年6月14日(木)「しんぶん赤旗」
「消えた55件」 さらに増
年金記録問題 政府が認める
高橋氏質問
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日本共産党の高橋千鶴子議員は十三日の衆院厚生労働委員会で、五千万件の該当者不明の年金記録問題をとりあげました。高橋氏は、「消えていない」などといって国民の不安にこたえようとしない政府・与党の姿勢を批判し、「宙に浮いた」年金と「消えた」年金は別のものであり、実態を直視して有効な対策をとることこそ必要だとのべました。
柳沢伯夫厚労相は、国民年金台帳の三千件のサンプル調査で、保険料を納付したのにコンピューターで四件が未納などとされるなど記録ミスが判明したことについて、「動かしがたい結果。入力が100%正確に行われておらず、しっかり取り組んでいかなければならない」と答えました。
高橋氏は、「データをきちんとするだけでも何万人の受給に結びつくこと、オンライン(コンピューター)だけが頼りでは、ミスがあっても発見されないことを示している」と指摘しました。
社会保険庁の青柳親房運営部長は、オンラインにも旧台帳にも記録がない五十五件の「消えた年金」について、「その後も申し出があり増えている」と答弁。また、証拠がないとして記録訂正が却下された二万人についても、状況証拠などで確認できれば「消えた年金」となることを認めました。
高橋氏は「これではあなた方が消していることになる」とのべ、再調査すべきだと求めました。
廃棄された普通台帳の数や住所不明で未届けの基礎年金番号導入通知などの件数についても、青柳氏が「確認していない」と答えたのに対して、高橋氏は、「単純に一年でできるという話だけをしないで、厳密に見て、実態をきっちり国民に知らせて有効な対策をたてるべきだ」とのべました。
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