2007年6月14日(木)「しんぶん赤旗」
アフガン支援
軍事対応はするな
大門議員 NGOの安全脅かす
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日本共産党の大門実紀史議員は十三日の参院ODA(政府開発援助)特別委員会で、アフガニスタンで活動しているNATO(北大西洋条約機構)のPRT(地方復興チーム)に、安倍晋三首相が「日本も協力を強化する」(一月、NATO理事会)と発言した問題をただしました。
PRTは、重武装した兵士と民間の要員が治安活動と復興支援をするもの。事実上、米軍によって導入されました。
米軍のPRTは、NGOの支援する診療所を占拠し、診療とは別に医薬品をばらまくなどの問題があり、赤十字国際委員会は、「医療活動の中立性」に違反するとしています。
アフガニスタンで活動する日本国際ボランティアセンターも、軍による活動がNGOスタッフの安全に影響すると懸念を表明し、日本政府に公開質問状を出しています。
大門氏は、「軍とNGOの支援の境目がなくなることは、NGOスタッフの安全性を保障する中立性を脅かし、命を危険にさらすことになる」と批判。PRTに自衛隊を参加させるべきでないとただしました。
安倍晋三首相は、PRTに「自衛隊を参加させることは考えていない」と答弁。今後の支援のあり方について、「NGOを含む援助関係者の安全の確保をすすめてまいりたい。NGOの方々の意見もふまえていきたい」とのべました。