2007年6月17日(日)「しんぶん赤旗」
超高層建設は景観破壊
大門議員 宇都宮・再開発を批判
日本共産党の大門実紀史議員は十五日の参院財政金融委員会で、大手ゼネコン大林組がすすめる宇都宮市中心街の再開発事業をとりあげました。
馬場通りに面した二荒山神社の参道をはさんだ西地区と中央地区が対象で、西地区には二十四階建ての超高層マンションが計画されています。
大門議員は「神社のまわりはせいぜい三十一メートルが上限だった。そこに八十二・五メートルの建物になれば景観、歴史の保全からいって大問題で、市民の反対運動が起きている」と指摘しました。
両地区の事業総額百三十億円に対し、市街地再開発事業に対する補助金として、西地区には国と県・市から約三十億円、中央地区には四十三億円(市の購入費を含める)もの税金が投入されることを明らかにし、「地権者は大林組62%、足利銀行23%。実質的な地権者が大林組だと知っていて補助金を認めたのか」と質問しました。
和泉洋人国土交通省大臣官房審議官は「地元公共団体が第一義的に判断する」と答弁。大門議員は「県の都市計画審議会では採算性のため二十四階にしたと県当局がのべており、公益性があるのか疑問だ」とのべ、事業の再検証を要求しました。和泉審議官は「委員会での討議内容は県と市に伝える」と答えました。