2007年6月20日(水)「しんぶん赤旗」
直ちに年金記録送付を
参院委で小池議員が要求
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日本共産党の小池晃議員は十九日の参院厚生労働委員会で、「消えた年金」問題について国民の不安に応えるため、保険料の納入記録を直ちにすべての受給者、加入者に送るよう求めました。
小池氏は、一週間で百七十四万件もの電話相談があったのに、応答できたのは9・3%しかないことを指摘。「こうした対応が新たな不安を呼び起こしている。問い合わせを待つのではなく、政府が持っている情報を提供することこそ、社保庁の仕事の改革の第一歩だ」とただしました。
政府の社会保険新組織の実現に向けた有識者会議の佐藤英善座長が「やらなきゃいけない。今の事態は世代に関係ない」と参考人質疑で全員に直ちに送るようのべたことを紹介して迫ったのに対して、柳沢伯夫厚労相は「五千万件の突合(とつごう)をまずやって、オンライン記録も修正してから、みなさんに加入履歴を送りたい」と答えました。
小池氏は「現在ある年金情報を出力し、送付すれば直ちにできるはずだ」と指摘。「宙に浮いた記録」の該当者とされても通知が届くのは来年夏以後で、受給年齢に達しない人は十年ごとの「ねんきん定期便」で知らせることになり、それまでは何の通知もないことになるとのべ、「国家の管理、運営能力の問題だ」と迫りました。
柳沢厚労相が「受給漏れを片付けて、並行して記録をただしたい」と繰り返したのに対し、小池氏は「国民の不安に応えるために何をすべきか真剣に検討すべきだ」と強調しました。