2007年6月20日(水)「しんぶん赤旗」

問答無用の暴走

「教育」「イラク」法案強行

市田書記局長が批判


 日本共産党の市田忠義書記局長は十九日、教育三法案、イラク特措法改悪案が相次いで強行採決されたことについて、国会内で記者団に問われ、「安倍自公政権は、まともな審議もしないで政府・与党が提出した法案をとにかく数の力でごり押しする“問答無用内閣”だ」ときびしく批判しました。

 市田氏は、教育三法案について、「教育というのは、とりわけ議論を尽くすべき性格の問題だ。中央、地方の公聴会でも、与党推薦の公述人から慎重審議や反対の声が出ていた」と指摘。教育の自主性、児童生徒の内心の自由という教育にかかわる憲法の原則を踏みにじり、(1)道徳内容を法律で上から決める(2)教員免許更新制で教員を委縮させる(3)地方分権に逆らって国の統制を強める―などの法案の問題点を批判しました。そして、「結局、安倍内閣が押し付ける価値観は、『戦後レジームからの脱却』というとおり、戦前・戦中への復帰であり、そんな道徳観を子どもたちに押し付けることは言語道断だ」とのべました。

 イラク特措法改悪案について市田氏は、「イラク戦争が、誤った情報にもとづく誤った侵略戦争だったことは、国際的に常識だ」と指摘。米英両国でも批判が広がり、日本国内でも七割の人がイラクへの派兵継続に反対していることをあげ、「航空自衛隊の輸送活動の九割は米軍などへの支援であり、まさに米軍の戦争支援だ。こんなことを続けていたら、国民からも見放され、アジアからも世界からも孤立する」と批判しました。

 その上で、「今回の強行採決は、法案の重要性からも、やり方からも、“安倍自公暴走政権”“安倍問答無用内閣”ということをあらわにしたものだ」とのべました。



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