2007年6月23日(土)「しんぶん赤旗」
ヒル氏の訪朝は米政権内で一致
国務省報道官
【ワシントン=山崎伸治】北朝鮮の核開発に関する六カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補が北朝鮮を訪問したことについて、米国務省のマコーマック報道官は二十一日の定例会見で、ブッシュ大統領やチェイニー副大統領を含む「最高レベルで全面的な調整があった」と述べ、ブッシュ政権内で一致したものだったことを強調しました。
マコーマック氏は、ヒル氏の平壌訪問が「しばらくの間、広く議論されてきたアイデア」であり、「六カ国協議の参加国も以前に言及していた」と指摘。「政権内でも機会あるごとに議論されてきたもので、今回の歴訪中に決定された」と述べました。
また「これまでも六カ国協議の枠組みの中で北朝鮮と二国間ベースで会談してきた」として、「政策転換」ではないことを強調しました。
二十二日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は「ヒル氏は核問題の交渉担当者だけでなく、さまざまな北朝鮮高官と会うなら、さらに前進は可能だと長い間確信していた」と指摘。平壌訪問を国務省に打診してきたものの、ライス国務長官らは「北朝鮮がまず原子炉を停止すべきだ」と慎重だったと報じています。
また同日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、ヒル氏が北朝鮮政府から訪問を招請されたのは十八日で、「訪問は秘密裏に突然準備されたため、ライス国務長官が日本と韓国に知らせたのは、ヒル氏が東京を出発する直前だった」と指摘しています。
■関連キーワード