2007年6月23日(土)「しんぶん赤旗」

NTT

病気の労働者 強制配転

大阪 撤回求め座り込み


 NTTが、白血病ウイルスを保持する同社社員に突然、二十五日付で再度の遠隔地配転を命じるという仕打ちに「非人道的だ」と怒りが広がっています。二十二日、雨の中大阪市のNTTビル前で、NTT労働者や支援の人たちが配転命令撤回を求めて終日抗議の座りこみを続けました。

 この社員はNTT西日本マーケティング推進部門の後藤眞利さん(59)。NTT十一万人リストラの五十歳退職再雇用に同意しなかったため、二〇〇二年五月、大分支店から大阪に強制配転させられました。後藤さんは来年三月が定年ですが、二十二日現在、会社は福岡への再度の配転を強行する構えです。

 後藤さんは「成人T細胞白血病ウイルスI型」を保持。同じ病気の実兄は二〇〇〇年九月発症し、翌年二月に亡くなっています。NTTリストラ裁判の大阪地裁判決(三月二十八日)は、後藤さんについて「健康上の問題が認められ、規則正しい食生活とストレス緩和のできる環境整備が求められる」と会社に「配慮」を求めています。

 この日、後藤さんは「大阪での単身生活中、息ができない状態が続いたことがあった。今回の配転でまた同様の発作がおきないかストレスがたまり、発症しないか心配だ。配転はやめていただきたい」と声をふるわせました。配転になると大分から福岡の事業所まで、二時間三十八分かかり、ひきつづき単身赴任を強いられます。



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