2007年6月25日(月)「しんぶん赤旗」

装飾古墳を全国調査

壁画などの保存・管理で

文化庁

石井議員の要求実る


 高松塚古墳で問題になった壁画の劣化問題で、文化庁はこのほど、壁画などがある古墳(装飾古墳)の保存・管理状況について全国調査を行うことを決め、各都道府県教育委員会に調査依頼を送りました。

 これは日本共産党の石井郁子議員の要求が実ったものです。

 今回の調査対象は、高松塚古墳(壁画は国宝)とキトラ古墳をのぞく国指定史跡の装飾古墳六十カ所。福岡県に二十二カ所、熊本県に十五カ所と集中しています。壁画は幾何学紋様や船、鳥などが描かれ、一部にレリーフもあります。高松塚古墳よりもやや古い時代のものです。

 貴重な壁画ですが保存対策は自治体まかせで、しっかりした密閉施設や覆い施設のあるものから、簡単な囲いのさくだけまでさまざまです。これまで国指定史跡でありながら文化庁は保存状況を把握していませんでした。

 石井氏は三月十六日の衆院文部科学委員会で「(壁画が劣化した)第二の高松塚古墳、キトラ古墳が生まれるおそれがある。ただちに国として装飾古墳、とりわけ壁画の現状調査を行うべきだ」と要求し、政府は調査を約束していました。

 文化庁記念物課の坂井秀弥調査官は今回の調査について「壁画の保存状態に変化はないか、とるべき対策がないか、調査結果を踏まえて検討したい」と話しています。


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