2007年6月26日(火)「しんぶん赤旗」

偽装請負是正・長期雇用こそ

「期限付き」で解雇の不安

非正規ネット、厚労省に要請


 キヤノン、光洋シーリングテクノ、松下プラズマ、東芝家電による「偽装請負」を告発した労働者が二十五日、「直接雇用になったが、有期雇用で雇い止め(解雇)が起こっている」として、厚生労働省に指導を強化するよう要請しました。


 キヤノン宇都宮工場の大野秀之、光洋シーリングテクノの矢部浩史、松下プラズマの吉岡力、東芝家電製造の小森彦の四氏。労組は違いますが、「偽装請負を内部告発する非正規ネット」をつくり共同したものです。日本共産党、民主党、社民党の国会議員が同席し、日本共産党から塩川鉄也衆院議員、大門実紀史参院議員が参加しました。

 労働者は「告発したことで嫌がらせを受け、短期間で解雇された」(吉岡さん)「十年働いた人が期間従業員にしかなれない」(大野さん)「今月末で百人もの労働者が雇い止めを通告されている」(小森さん)「直接雇用になったが、六カ月契約で最長でも二年十一カ月まで」(矢部さん)と訴え。柳沢伯夫厚労相が「必ず長期雇用を申し込む義務がある」と答弁していることをあげ、期間の定めのない雇用にするよう求めました。

 偽装請負を行った派遣先企業名の公表、告発者に対する報復行為の取り締まりも要請しました。

 厚労省は「有期雇用は企業の状況による」などと回答。塩川氏は「百人も労働者を解雇するのが大臣のいう直接雇用か」と指摘。大門氏は「現行法で公表できない理由はない」と批判しました。後日改めて交渉の場を設けることになりました。



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