2007年6月26日(火)「しんぶん赤旗」
ないない尽くし年金の電話相談
共産党がセンター視察
クーラーはない、エレベーターは使えない、飲み水も出ない―。公的年金のずさんな記録管理の問題が発覚し、相談や苦情が殺到している社会保険庁の「ねんきんあんしんダイヤル」の臨時電話受け付けセンター(東京都目黒区)を二十五日、日本共産党の小池晃参院議員、笠井亮、高橋千鶴子の両衆院議員が視察しました。視察では、劣悪な環境で働いている職員の実態が明らかになりました。
同所は、国民からの納付記録の問い合わせなどに対応するために設けたもの。全国の社会保険庁などから職員を集め、一日三交代、六百人の職員が休日も含め二十四時間体制で応じています。
同所には、年金のオンライン端末もなく、職員は電話の内容を書きとり、住民の地元の社会保険事務所から後日回答させるというやり方です。
建物は三月末まで都が使用し、空きビルになっていたのを借り上げました。全館、空調が使えないため、かわりにあるのが扇風機。相談員が席を並べた部屋に入ると、むっとした熱気が充満しています。水道のそばには「飲用不適」の張り紙。食堂もありません。
案内した同所の職員は、「環境(の悪さ)はおっしゃる通り。私たちも『出来上がったから行ってくれ』と言われただけですから…」と困惑した表情で語りました。
小池氏は、「『心配な人は電話しろ』という政府の『対策』が国民の不信を増幅させ、現場の職員に劣悪な環境のなかでの非効率な業務を強いていると感じました。一刻も早く、国の責任ですべての加入者に年金の納付記録を通知するなど、国民の不安の解消と問題の解決を急ぐべきです」と話しました。
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