2007年6月27日(水)「しんぶん赤旗」
正規は過労 非正規は将来不安
「背景に規制緩和」 国民生活白書
正社員は仕事が増えて疲労している一方、パート・アルバイトは雇用不安でストレス―。二十六日に内閣府が発表した「国民生活白書」は、こんな働く実態を紹介しました。この背景に「企業活動のグローバル(地球規模)化や規制緩和に伴う競争激化」があると指摘しました。
最近の職場の特徴として白書は、若年者の間でパート・アルバイトが増える一方、長時間労働の正社員が増えるなど、労働時間が二極化していることを挙げました。
長時間労働を強いられる正社員は、仕事上の負担の重さが疲労感やストレスの原因になっています。負担増加の原因には「個人で仕事をする機会が増加」(44・6%)、「職場で昇任、昇格した」(37・3%)とともに、「社員数が減った」(33・1%)が理由に挙がっています。
一方、パート・アルバイトが感じる疲労感やストレスの理由として「自分の雇用の安定性に不安を感じる」と回答した割合が最も高く39・1%に達しています。白書は「パート・アルバイトの場合は、正社員よりも雇用調整の対象となりやすい」ことが不安定さを感じる背景にあると指摘しています。
職場変化の原因として白書は、グローバル化や規制緩和による企業へのコスト引き下げ圧力があったと強調しています。
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