2007年7月1日(日)「しんぶん赤旗」
さあ参院選 12日公示
ストップ貧困 憲法9条守り抜く
「たしかな野党」の前進を
高崎・新潟 志位委員長が訴え
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「『ストップ貧困、憲法九条をまもりぬく』、この願いをこぞって『たしかな野党』へ」――。日本共産党の志位和夫委員長は三十日、新潟市と高崎市で街頭演説をおこない、同日未明の参院での悪法強行の暴挙に厳しく抗議するとともに、目前に迫った参院選での日本共産党躍進を気迫いっぱいに訴えました。選挙本番さながら、街頭での“第一声”には、合わせて二千人近くの聴衆がつめかけ、道行く人々や客待ちのタクシー運転手も盛んに手を振り声援を送りました。志位氏は演説の前後には、聴衆の輪の中にも入り、多くの人と握手を交わしました。
志位委員長は演説の冒頭、世界一の発行部数を誇る米国のニュース週刊誌『タイム』電子版が六月二十二日付で、「共産主義は日本で活気にあふれ健在」との特集記事を掲載したことを紹介しました。
同誌は、日本共産党の自主独立の歴史、草の根の組織、清潔さなどに注目し、「日本の旧態依然たる政治への唯一の真の野党としての役割を果たしている」としています。志位氏が、「米メディアも、日本共産党の『たしかな野党』としての役割をはっきり認めています」とのべると、聴衆の笑顔と大きな拍手が応えました。
緊急の課題、「消えた年金」問題では、日本共産党の緊急対策――年金加入者と受給者すべてに納付記録を通知する「一億人レター作戦」について、その実施を厚労相が言明するなど、党の提案が政府を動かしており、ここにも「たしかさ」が発揮されていると強調。通知をただちにおこなうよう強く求めました。
そして、与党が強行した社会保険庁の解体・民営化法は、最悪の責任逃れと批判し、「日本共産党は国の責任で最後の一人まで解決させるため全力をあげる」と力を込めました。
志位氏は、参院選の中心争点に話をすすめ、「『ストップ貧困、憲法九条をまもれ』、この願いをこぞって『たしかな野党』、日本共産党に託してください」と訴えました。
志位委員長は、貧困問題では「医療難民」「介護難民」「ネットカフェ難民」などを生み出した自民・公明と民主の共同責任を厳しく指摘し、「日本共産党は、貧困に苦しむ人々とスクラムを組み、国民の『命綱』としてたたかう」と決意を表明しました。
さらに具体的な熱い焦点として、庶民大増税の問題では、列島で怒り騒然の住民税増税について、増税の中止、「戻し税」方式での返還、消費税増税絶対反対、大企業・大資産家の応分の税負担を訴え、社会保障の問題では、日本共産党が提案した、国保料値下げなど「緊急福祉1兆円プラン」を、共産党の前進で実現させようと呼びかけました。
自民党が参院選マニフェストのトップに掲げる憲法改定問題では、「安倍改憲論には二つの深刻な矛盾が加わった」と強調。先に米下院外交委で「従軍慰安婦」問題で日本政府に公式の謝罪を求める決議が圧倒的多数で採択されるまでの一連の経過も示し、改憲勢力の中心にいる「靖国」派が世界で大破たんしていると指摘。さらに、日本共産党が暴露した自衛隊による国民監視活動は、海外に戦争にうってでるときに、それに国民を動員し、反対者を抑えこむための態勢づくりに目的があると核心に迫りました。
経済同友会終身幹事で、全国革新懇代表世話人に就任した品川正治氏が、戦後、復員する際に新しい憲法の誕生を知り、船の中で抱き合って泣いたこと、経済界のなかでも九条を守れという声が広がっていると語ったエピソードを紹介し、「国民多数派をつくる条件はおおいにあります。憲法九条を守り抜く一番たしかな力、日本共産党の議席を増やしてください」と訴えました。
志位氏は最後に、安倍・自公政権が、暮らしと平和を壊す「数の暴走」をしているときに、民主党が、庶民増税、福祉、憲法のどれをとっても対抗する旗を立てられない実態を示し、「民主党では暴走は止められないし、政治は変えられない」とキッパリ。「自公の暴走に正面から立ちはだかり、暮らしと平和を守り抜くたしかな野党、日本共産党の躍進の大きなうねりを」と訴えると、「そうだ!」の声と大きな拍手に包まれました。
新潟市の街頭演説では、比例代表候補の井上さとし参院議員、新潟選挙区の、たけだ勝利候補が、集まった千人を前に訴えました。
同日午前三時まで参院本会議で頑張り抜いて駆けつけた井上氏は国会報告し、「国会で安倍内閣の不信任案も問責決議案も否決しましたが、参院選では国民の一票一票で安倍内閣に不信任を突きつけようではありませんか。憲法九条を守り生かせの声は、たしかな歴史とたしかな路線を持った日本共産党にお寄せください」と訴えました。
またJR高崎駅前では村主明子比例代表候補、酒井宏明選挙区候補とともに九百人の聴衆に訴えました。