2007年7月4日(水)「しんぶん赤旗」

「従軍慰安婦」問題

謝罪の公式声明を

志位委員長が提起


 日本共産党の志位和夫委員長は三日、日本外国特派員協会での講演で、米下院外交委員会が「従軍慰安婦」問題で日本政府に公式の謝罪を求める決議を採択したことにかかわって、「この問題での国際社会の批判と疑念を解くために、日本国首相として公的な立場での公的な表明として、歴史的事実を受け入れ、世界に謝罪すべきだ」と強調しました。

 志位氏は、この問題では、旧日本軍による強制と関与の事実を認めた一九九三年の河野洋平官房長官談話が日本政府の見解とされてきたと指摘。その上で、「この『河野談話』が、安倍首相自身の言動によっても、米紙『ワシントン・ポスト』の意見広告にみられるような日本の『靖国』派の言動によっても、繰り返し蹂躪(じゅうりん)されてきた」ことを指摘し、安倍晋三首相が、公的な資格で公式声明として謝罪する必要性を強調しました。

 これまで安倍首相は、「河野談話」を継承するとのべながら、「従軍慰安婦」問題で「強制連行はなかった」と発言し、アジアのみならず米国内からも強い批判を浴びていました。六月二十六日には、米下院外交委員会が日本政府に「従軍慰安婦」問題で公式謝罪を求める決議案を可決するなど、大きな問題となっています。安倍首相は同決議について「コメントするつもりはない」などとのべています。



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