2007年7月10日(火)「しんぶん赤旗」

定率減税全廃に悲鳴

内閣府調査

小売店“消費減った”


 内閣府が九日発表した六月の景気ウオッチャー調査に、六月に影響が表面化した定率減税全廃に対する悲鳴が各地から寄せられました。調査は、街角の景気に敏感な小売り店主など対象に行うものです。

 北海道の一般小売店では「六月はボーナス支給月ではあるが、定率減税の廃止が実質的な増税の形となり、サラリーマンの手取り収入が減少しているため、消費マインドにボディーブローのように効いている」と影響が出ています。

 近畿の百貨店では「税負担が増えることで家計が厳しくなり、客一人当たりの購入額も減少」と消費を冷え込ませています。東海のスナックの経営者からは「今年は住民税の増加が話題に上るなど、客の財布のひもが緩みかけたところに水を差された」との声が上がりました。四国のスーパーの店長は「住民税の負担が増加したことにより、年金暮らしの生活者や老人の買い物量が少し減ったようである」と指摘します。

 先行きについても北海道の衣料品専門店の店長が「今年の地方税の実質的な増額で、消費者は驚いており、買い物どころではない」と語っています。



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