2007年7月11日(水)「しんぶん赤旗」
原爆投下で米に抗議 73年大統領あて書簡で
日本共産党
八日放送のテレビ朝日系番組「サンデープロジェクト」の党首討論の中で、原爆投下問題で野党がアメリカ大統領に謝罪を要求し、抗議したことがあるかということが問題になり、日本共産党の志位和夫委員長は「(アメリカに)当然言っています」とのべました。
この番組を見た読者から、日本共産党がアメリカに抗議した時期や内容について問い合わせがありました。
日本共産党は一九七三年七月五日、アメリカ、ソ連(当時)、中国、フランス、イギリスの核保有国五カ国(当時)に対して、際限のない核開発競争に終止符を打つため、「核兵器完全禁止」の国際協定を直ちに結ぶよう求めた書簡を送り、その中で、広島・長崎への原爆投下、ビキニでの核実験に対して、抗議の意思を表明しています。(本紙七三年七月六日付で報道)
ニクソン米大統領あての書簡では、「アメリカ合衆国政府によって三度にわたる核兵器の使用と実験の甚大な被害をうけた日本国民の憂慮と憤激が強まっている」「核兵器開発競争への道をひらいたのは、ほかならぬアメリカ合衆国政府である。あなたがたは、文字どおり人道に反する日本国民にたいする恐るべき行為について、いささかの反省もない」「日本国民の名において、アメリカ合衆国政府のこうした蛮行をあらためて断固として糾弾するものである」と強く抗議しています。
そのうえで、「核兵器の開発競争の先頭をきり、核兵器を使用しないという初歩的な協定の締結さえ拒否」し続けるアメリカの態度をきびしく批判。「日本共産党は、すべての核保有国にたいし、とりわけ核兵器開発競争の起動力となっているアメリカ合衆国政府にたいし、核兵器全面禁止協定の締結に応ずるよう強く要求するものである」と結んでいます。
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