2007年7月15日(日)「しんぶん赤旗」

どうする年金制度

志位委員長が三つの提案

緊急策 ―年金受給資格を25年から10年に短縮する

抜本策 ―最低保障年金制度に踏み出す

財 源 ―無駄づかいをなくし、大企業・大資産家にもうけ応分の負担を


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(写真)街頭演説する志位和夫委員長14日、千葉・JR津田沼駅前

 日本共産党の志位和夫委員長は十四日午後、台風が迫り大雨の千葉・津田沼駅頭で街頭演説し、参院選の大きな争点となっている年金問題で、年金制度についての日本共産党の立場を明らかにしました。

 志位氏は、「消えた年金」問題についての立場を明らかにした後、「この問題での国民の怒りの根本には、年金制度そのものへの不信があります」とのべ、日本の年金制度の最大の問題点は、「給付の貧しさ」にあると強調。国民年金の場合は四十年納め続けても月六万六千円、平均では四万七千円にすぎず、さらに六十万人とも百万人ともいわれる無年金者が存在する事態を告発し、三年前に「百年安心」などとして自公政権が強行した年金改悪は「年金の貧しさをいっそう貧しくするもの」と厳しく批判しました。

 そのうえで志位氏は、日本共産党の年金制度改革についての三つの提案を明らかにしました。

 第一は、緊急策で、年金受給資格を二十五年から十年に短縮し、保険料を払えば年金が支給されるという「安心」をつくることです。

 第二は、抜本策として、最低保障年金制度に踏み出すことで、当面は最低額として五万円を保障し、そのうえに保険料に応じた給付をおこなう二階建てにすることです。志位氏は、「これにより国民全員の年金が底上げされ、無年金、低年金の打開に大きな道が開けます」と強調しました。

 第三は、財源の問題です。志位氏は「消費税には絶対に頼りません」と力を込め、六兆円に上る道路特定財源の一般財源化、軍事費の無駄づかいなどにメスを入れ、大企業や大資産家にもうけ相応の負担を求めることで、最低保障年金分の五兆五千億円の財源はまかなうことができるとのべました。

 志位氏が、「年金を口実にした消費税の引き上げには絶対に反対です。この立場で年金制度をよくするために日本共産党は頑張ることをお約束します」とのべると、聴衆は大きな歓声をあげ、傘を揺り動かしてこれに応えました。



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