2007年7月19日(木)「しんぶん赤旗」

6カ国協議 首席代表会合

次の段階 声明に反映へ

北次官「年内にも履行」


 【北京=山田俊英】北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の各国首席代表会合が十八日、北京の釣魚台迎賓館で開幕しました。首席代表会合は、六カ国協議が三月に休会して以来、約四カ月ぶり。米国首席代表のヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は会議後、核施設の無能力化や核施設の申告など「次の段階」措置の履行目標期間での討議内容が十九日発表の議長声明に盛り込まれる見通しになったことを明らかにしました。


 会合では、北朝鮮が核施設の稼働を停止したことを受け、「次の段階」措置の進め方が議題になりました。二月の六カ国協議で採択した共同文書では、「次の段階」で北朝鮮が核施設の無能力化と核計画の完全申告をすることになっています。米国は年内の履行を提案しています。

 ヒル次官補は会議後、記者団に「たいへん能率的で前向きな討議が行われている」と積極的に評価。この日の会合では「次の段階」措置の履行目標期間が議題になり、この討議を十九日も続けると述べました。その上で、「議長声明はそれを反映したものになるだろう」と語りました。同次官補は、履行目標期間を設けることについて、北朝鮮を含め各国から反対はなかったとしています。

 また、韓国首席代表の千英宇外交通商省朝鮮半島平和交渉本部長は記者団に対し、北朝鮮首席代表の金桂冠外務次官が同日の協議で、「次の段階」措置の履行が年内にも可能との意思を示したことを明らかにしました。

 金次官は韓国との協議で、「すべての核計画を漏れなく申告する」との立場を説明。核施設の無能力化については「安全上の問題がなく、技術的に可能であれば、六カ月以内に実施できる」と語ったといいます。

 一方、会議筋によれば、金次官は「次の段階」の履行条件として、他国も義務を履行する必要があるとし、米国による「テロ支援国家」指定の解除や経済・エネルギー支援など見返り措置の実行を求めました。



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