2007年7月25日(水)「しんぶん赤旗」

風評被害が深刻

共産党 救済・支援申し入れ

新潟県内


 新潟県中越沖地震の影響で新潟県内の観光地は、大きな風評被害を受けています。日本共産党は二十三日、県との交渉で、被害の実態をつかみ、間接被害を受けた業者に対する救済・支援を行うことを申し入れました。

 震度3の揺れで大きな被害がなかった村上市の瀬波温泉や粟島浦村でも、地震直後からキャンセルが続いています。

 三年前の中越地震のときと違い、交通手段は確保されているのに、こうした事態になっていることについて県観光振興課は「原発への不安の声が大きいと聞いている」と語りました。

 「海と魚の町」で知られる長岡市寺泊(旧寺泊町)―。夏休みに入った二十四日の寺泊中央海水浴場は、海水浴客もまばらです。平日でも新鮮な魚を買い求める観光客でにぎわう「アメ横」も閑散としていました。

 八十六歳の女性が経営する浜茶屋には昼時だというのに客がゼロ。「きょうは幼稚園の海水浴が五十人分キャンセルになった。みんな放射能が怖いんだって。東電が何をいったってだめ。誰が信じるのさ。もう原発なんてつぶしちゃわないとお客はこないよ」と怒ります。

 漁協の関係者も「食べてくれる人、買ってくれる人がおらず、魚の値が下がっている」「港が壊れたのは直せるが、風評被害はどうにもできない。もう原発がある限り、だめなのではないか」と胸のうちを語りました。

 寺泊観光協会の西山孝会長は「臨海学校の七千人分がキャンセルになるなど大変な被害だ。自分たちだけではどうにもできない。国際原子力機関(IAEA)の査察は大歓迎。東電や県がいうことは信用されない。それがないなら永久に動かさないでほしい」と語りました。



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