2007年7月25日(水)「しんぶん赤旗」
解雇撤回で勝利和解
札幌の携帯販売社労組
二十―三十代の非正規雇用の女性で結成した札幌ローカルユニオン結(ゆい)・ノーステックテレコム分会の組合員が、携帯電話販売会社「ノーステックテレコム」(本社・札幌市、町村弥彦社長)による不当解雇の撤回を求めた、労働審判の第一回審理が二十四日、札幌地方裁判所で行われ、解雇撤回などで合意し、勝利和解しました。
ノース社は五月十六日に前社長がインサイダー取引疑惑で逮捕され、翌日にホームセンター大手「ホーマック」内の携帯コーナーを閉鎖し、非正規社員六十人を解雇すると発表。解雇一時金をわずか五万円と提示しました。突然の解雇に怒った女性契約社員らが一人でも入れるローカルユニオン結に加入しました。三回の団体交渉が決裂し、組合員十人が労働審判を申し立てていました。
合意した和解内容は▽解雇を撤回する。ただし店舗がすでに撤去されているため、会社と組合の合意で退職する▽一人あたり平均百二十万円の解決金を支払う▽退職金を支払う▽有給休暇を買い上げる―など。
記者会見した副分会長(31)は「はやく解決して、ホッとしている。当初の五万円から、ここまで勝ち取れてよかった」と語りました。
ユニオン結の木村俊二書記長は「分会結成から二カ月でスピード解決できた。この間、全国で非正規雇用労働者が組合に加入してたたかい、社会的支持が集まっているから、会社側も応じざるを得なかったのだと思う」と指摘しました。
組合員(22)は「いろいろな方に応援してもらって、やってこれました。理不尽なことは『おかしい』と、はっきり言うことが大切だと思いました」と笑顔で語っていました。
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