2007年7月26日(木)「しんぶん赤旗」

けいざいQ&A


Q.消費税は“最悪の 不公平”って?

A.所得の低い人ほど負担が重い

 消費税は不公平税制です。だから、日本共産党は消費税導入(一九八九年実施)にも、3%から5%への引き上げ(九七年実施)にも、きっぱり反対してきました。

 消費税は、収入が高い人でも低い人でも、税率が同じ5%をとられるので、一見「平等」のように見えます。

 しかし、実際に所得に占める消費税負担の割合を見ると、所得が低い人ほど、消費税の負担が重くなっていることが分かります。

 日本生活協同組合連合会の「家計簿からみた私たちのくらし2007」の調査によると、消費税の負担率は一千万円以上の年収がある世帯では1・95%なのに、四百万円未満の世帯では3・49%と、二倍近い負担になっています。

 これは、例えば年収百五十万円のフリーターでも、食費など生活に必要な支出はしなければならず、そのほとんどに消費税がかかるためです。一方、年収一億円の人が一千万円を生活に使い、残りを株式などの有価証券に投資しても、投資には消費税はかかりません。

 消費税は、生活していくうえで最低限必要な生計費には課税しないという税制の民主的原則に反し、低所得者ほど負担が重いという「逆進性」の強い、弱い者いじめの不公平な税制です。

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Q.大企業は消費税の 負担なし?

A.製品を買った消費者が負担

 消費税は、私たち消費者が支払ったものを、企業が税務署に納税するという仕組みをもつ税金(間接税)です。

 企業が納める消費税額は「売り上げにかかった消費税」から「仕入れにかかった消費税」を差し引いた金額になります。

 したがって、大企業が仕入れで支払った消費税は、売り上げにかかった消費税(製品価格に消費税を上乗せし、消費者から集めることができた消費税)から差し引かれてしまい、大企業自身の負担になることはありません。この場合、実際に消費税を負担しているのは、大企業の製品を買った消費者になります。

 しかも、大企業の中には、下請け中小業者へ単価切り下げを強要し、“消費税分をまけさせる”ことで、仕入れの際には実質的には消費税を払っていない場合もあります。消費税は大企業にとっては、増税されても困らない税金となっています。

 一方、中小業者の場合、厳しい価格競争のもとで、製品に消費税を上乗せできない場合が多くあります。こうした場合、身銭を切って消費税を税務署に納税することになり、経営をいっそう圧迫することになります。

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