2007年7月30日(月)「しんぶん赤旗」
6カ国対話の場提供
ASEAN外相会議 比が「北」に意向
【マニラ=井上歩】東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)に出席するため二十八日夜マニラ入りした北朝鮮の朴宜春外相は二十九日、ARF議長国フィリピンのロムロ外相と会談しました。ロムロ外相が朝鮮半島の非核化を繰り返し求めたのに対し、朴外相は六カ国協議の継続と成功に前向きな姿勢を示しました。
フィリピン外務省の発表によると、ロムロ外相は「安定と安全は地域に不可欠のもので、六カ国協議が平和的解決に至るよう援助を広げる用意がある」とのべ、マニラで同日から開かれるASEAN外相会議にあわせ、六カ国協議参加国が高級レベルで対話を行う場を提供したいとの意向を伝えました。
両国外相は同日、両国関係などについて定期的に協議するフォーラムを設置する合意文書にも調印しました。
朴外相は二十八日のマニラ到着にあたり「今回の訪問が良い結果をもたらすと確信している」との声明を発表しました。同外相は五月の就任後初めての国際会議出席となります。
ARFでは、北朝鮮の核施設の稼働停止と六カ国協議再開を歓迎する議長声明が出される見通しです。
米国は、ライス国務長官が中東訪問を理由にARFを欠席するため、ネグロポンテ国務副長官が出席する予定です。
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