2007年8月7日(火)「しんぶん赤旗」

韓国市民が平和行進合流

核のない世界とアジア ともに築こう

長崎


 「日本と韓国の市民がともに平和を築いていこう」―。韓国から来た三十八人の市民が六日、長崎市内で核兵器廃絶を訴える平和行進に合流し、日本人と一緒にヒロシマ・ナガサキの惨禍を繰り返すなと訴えました。


 商店街で韓国語と日本語で「核のないアジア、核のない世界を」「日本に平和を、韓国に平和を、東アジアと世界に平和を」と訴えると、買い物の途中の女性から「わざわざ韓国から来てくれるなんて、心強いですね」との声が上がりました。

 一行は、五月にソウルで開かれ、日本原水協代表団も招かれた「反戦反核平和東アジア国際会議」の参加者。「平和づくり」代表の金承国さんらが、平和運動での日韓連帯を強めるために世界大会への参加を呼びかけました。七日から始まる原水爆禁止二〇〇七年世界大会長崎に参加します。

 韓国南部の済州島からは、済州大学大学院で政治外交を専攻する五人の院生が来ました。

 洪栄仁さん(24)は「韓国ではまだ核兵器の問題を専門的に研究している学者はいないと思います。いろんな話を聞いて、今後の研究に生かせたらいい」と期待します。

 済州島では海軍基地の建設計画に反対する住民運動が広がっており、平和運動への関心が高まっているといいます。

 韓国西部の瑞山市で農業を営む賈大絃さん(49)は二月にも、韓国の平和団体が主催した「平和紀行団」の一員として長崎を訪れています。「被爆のすさまじさを伝える展示や被爆者の話を聞いて、目が覚める思いでした。やはり直接、目で見て学ぶことが大事です。多くの韓国人が長崎を訪れてほしい」と言います。

 ソウル南方・安山市の住民運動団体で活動する姜素英さん(27)も「朝鮮半島や北東アジアの平和のためには、日本や他の国の運動との交流を広げていくことが必要だと思います」。

 行進の終結集会で、東京―広島を通し行進し、長崎市内も歩いた竹田昭彦さんは「韓国の人とも一緒に歩けて良かった。今後も、ともに核兵器廃絶に向けてがんばりたい」とあいさつ。韓国平和紀行団を代表して朱宗桓さん(78)は「韓国でも日本の非核三原則を実現したい。アジアから世界から核兵器をなくすため、お互いにがんばりましょう」と語りました。



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