2007年8月8日(水)「しんぶん赤旗」

アセス方法書を提出

沖縄新基地 県は受理を拒む

政府


 那覇防衛施設局は七日、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)に代わる米海兵隊キャンプ・シュワブ(同県名護市)沿岸部への新基地建設に向け、環境影響評価(アセス)方法書を沖縄県に提出しました。

 県は受け取りを拒否しましたが、政府は提出を強行。方法書を一カ月間公告・縦覧した後、アセス実施に入る計画です。仲井真弘多知事は「方法書の提出は遺憾。受け取りを留保した」とのコメントを発表しました。

図

 約三百ページにおよぶ方法書では、新基地の配置図を初めて明記。全長千六百メートルのV字形滑走路のほかに、海に突き出た二本の進入灯、格納庫・エプロン、支援施設、燃料調達地区の場所が示されています。(図)

 新基地周辺に全長四千八百メートルにおよぶ護岸を建設し、その工事のためのヤードを名護市辺野古地域、大浦湾西岸、大浦湾内に建設することも初めて示されました。キャンプ・シュワブ周辺の住民生活や、ジュゴンやサンゴなどが生息する豊かな自然環境に深刻な影響を与えるのは必至です。

 沖縄県は新基地建設を推進していますが、沖合への移動を主張しています。このため、シュワブ沿岸部への建設を前提としたアセスは受け入れられないとの立場です。

 県によると、方法書は那覇防衛施設局職員らが段ボール箱につめて持参。県側は「受け取れない」と拒否しましたが、一方的に押し付けて帰ったといいます。



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