2007年8月9日(木)「しんぶん赤旗」

街角景況感が悪化

4カ月連続 増税・原材料高が影響


 内閣府が八日発表した七月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数(DI)は、前月と比べ一・三ポイント低下の四四・七で、四カ月連続で低下しました。景況判断で横ばいを示す五〇を割り込むのも四カ月連続です。

 内閣府は、景気ウオッチャーの総合判断を「回復に弱い動きがみられる」とし、前月にあった「このところ」の表現を削除して、事実上、下方修正しました。

 分野別DIでは、家計動向が四二・八と、前月から二・三ポイント低下。増税やガソリンの値上げに加えて、自然災害による消費低迷に不安をもつ声が目立ちました。

 「所得税の定率減税廃止、住民税のアップ、ガソリンの値上げ、年金問題など、消費者の心理が冷え込むことが続いているところで、(新潟県)中越沖地震が地元経済のマイナス基調に拍車をかけている」(東北地方・スーパー)、「客との会話の中で、税金と健康保険の話題が多く挙がっている。特に年金生活者からの不満が多く、消費意欲が低下している」(北海道・美容室)などの声が寄せられました。

 企業動向では、四七・四と前月から一・二ポイント上昇したものの、五〇を三カ月連続で下回りました。「売上は増大したものの燃料費の高騰がその分を圧迫、結果的に変わらない状況になっている」(沖縄・輸送業)など、原油・原材料費の高騰の影響が指摘されています。

 雇用動向は、前月から横ばいの五一・二。内閣府によると、「求人意欲にばらつきが見られる」状況で、地域による格差を反映しています。「企業側の採用意欲が低下傾向で、将来を見越した中途採用は影をひそめた」(南関東・民間職業紹介機関)との声があがっています。

 先行き判断指数(DI)は、四六・七と、三カ月連続で悪化しました。



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