2007年8月14日(火)「しんぶん赤旗」
川問題 政治はどう解決
全国シンポ閉幕 春名元議員発言
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徳島市の徳島大学蔵本キャンパスで開かれていた「川を流域住民が取りもどすための全国シンポジウム」(同実行委員会主催)が十二日、閉会しました。
前日に続いて七百人が参加したこの日のシンポジウムでは、新地方分権構想検討委員会の神野直彦委員長が「地方分権―流域住民が川をとりもどす時代」のテーマで特別講演。「政治はどうやって川の問題を解決するのか」をテーマに、河川法のあり方や、政治のなすべきことについて討論が行われました。日本共産党の春名眞章元衆院議員はじめ、嘉田由紀子滋賀県知事、福山哲郎民主党参院議員、俳優の中村敦夫氏がパネリストを務めました。
一級河川の管理を国から地方へ移譲するべきか否かについて、春名氏は「河川の管理や整備を住民に身近な地方に移譲することは賛成です。しかし、三位一体改革による地方交付税の削減が、地方自治体の財政に大きな打撃を与えています。移譲は、財源もきちんと含めてなされるべきです」とのべました。ムダな大型ダム建設の問題については、政・官・業の癒着構造の改善、官僚の天下りと企業・団体献金の廃止の必要性を訴えました。
シンポジウムでは「流域委員会をすべての川に立ち上げ、現在の治水・利水計画の再検討を求めるとともに、新しい川文化を再構築し、継承していく」との宣言を採択しました。
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