2007年8月19日(日)「しんぶん赤旗」
南北首脳会談 10月に
北朝鮮水害のため延期
韓国の青瓦台(大統領府)は十八日、南北首脳会談の日程を今月二十八―三十日から十月二―四日に延期すると発表しました。北朝鮮側が十八日、水害復旧を優先させるため会談の延期を申し入れ。韓国側はこれを受け入れ具体的な日程を提案し、双方の合意で十月の日程が確定しました。
青瓦台の発表によると、北朝鮮側は「南北首脳会談開催についての立場に変わりはない。事前準備協議の結果も有効だ」と伝えてきました。盧武鉉・韓国大統領による陸路訪朝の予定も変更はありません。
北朝鮮の申し入れによると、水害は北朝鮮のほぼ全域にわたるといいます。盧大統領が車両で通る開城―平壌の高速道路が被害を受けたほか、平壌市内を流れる普通江もはんらんし、ホテルなどの施設を含め六千四百戸が浸水。市内の電力供給や通信設備にも障害が出ているといいます。
一方、米韓合同の図上軍事演習「ウルチフォーカスレンズ」が二十―三十一日に予定されていることが会談延期の理由ではないかとの指摘があることに対し、青瓦台の千皓宣スポークスマンは記者会見で、「水害は想像以上に深刻なようだ。会談延期に水害復旧以外の意図は全くないと思われる」と語りました。
韓国政府は水害復旧に必要な救援物資を早急に北朝鮮側に引き渡す予定。具体的な被害状況を把握した上で、大韓赤十字社や人道支援団体、市民団体と協力して支援を実施するとしています。
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