2007年8月24日(金)「しんぶん赤旗」

「日雇い」派遣のデータ装備費

グッドウィルは返せ

労働者提訴


 「日雇い派遣」大手のグッドウィルで働く派遣労働者が二十三日、給与から一回の派遣につき二百円が引かれる「データ装備費」の全額返還を求める訴訟を東京地裁に起こしました。

 提訴したのは二十六人で、請求総額は約四百五十五万円。最も長く働いている人は十年間。最高額は四十万円を超えています。今後も提訴する人が増える予定で、百人ほどになる見込みです。

 データ装備費についてグッドウィルは、安全装備や個人情報管理のためとしています。

 訴状で労働者側は「使用者が負担すべきものであり、労働者に負担を求めることは労働基準法、労働安全衛生法、労働者派遣法による労働者の権利保障に反し、違法」と主張しています。

 損害保険料との説明についても、保険会社の実態の説明はなく、損害保険料を徴収して労働者の負担とすることは、労働者の権利を侵害する違法行為だと指摘。労働者の損失を自らの利益とする「不当利得」に該当するとしています。優越的地位を利用して強制徴収することは、権利侵害にあたるとしています。

 提訴後、記者会見したグッドウィルユニオンの男性(38)は「建設現場に派遣され働いてきた。データ装備費は五年間で約二十二万円。団体交渉では解決できず、裁判に訴えることになった」と話しました。

 七年間派遣で働く男性(39)は「大手のグッドウィルが返せば他の派遣会社も返さざるを得なくなる。派遣会社で働くみんなに返還されるようにしたい」とのべました。



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