2007年8月28日(火)「しんぶん赤旗」
温暖化対策で協力
ドイツ・中国 首脳が一致
【北京=山田俊英】中国を訪問中のドイツのメルケル首相は二十七日、北京で胡錦濤国家主席、温家宝首相とそれぞれ会談しました。双方は地球温暖化対策を含め環境・省エネ分野で協力していくことで一致しました。
温家宝首相との会談では、環境・省エネ対策での協力を重点とすることで合意。知的財産権保護を戦略対話の重要テーマとすることも確認し、これを会談後の記者会見で両首相が明らかにしました。
新華社電によると、温首相は「中国政府は気候変動問題を重視し、効果的な対策を講じている」と表明。京都議定書期限後の枠組みづくりをめぐる議論にも「積極的に参加する」と言明し、温暖化対策でドイツと協力を続けたいと述べました。
温首相はクリーンエネルギー、再生可能エネルギーや環境保護の分野で協力したいと提案。メルケル首相も同意しました。
ただ、共同記者会見で温首相は、「中国も青い空、緑の丘、澄んだ水を望んでいる」と述べる一方、「工業国は過去二百年にわたって急成長してきたが、中国が気候変動に責任を負うようになったのは三十年にすぎない」と責任の違いを強調しました。
胡主席との会談では、同主席が、国交正常化以来三十五年にわたる両国関係の発展を高く評価し、環境・省エネや世界平和の分野で両国が「全地球的な責任を持つパートナーシップ」をさらに推進したいと提起。メルケル首相は、経済・貿易、地球温暖化対策、知的財産権保護などの分野で協力を表明しました。
メルケル首相には財界代表二十五人が同行しており、中国側と活発な商談を行い、中独産業フォーラムも開かれます。
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