2007年8月29日(水)「しんぶん赤旗」
違法派遣をなくせ
全建総連と全国港湾 業界団体に要請
建設労働者・職人でつくる全建総連と港湾で働く労働者が結集する全国港湾(全国港湾労働組合協議会)が共同し二十八日、人材派遣会社七百五十社が加盟する社団法人・日本人材派遣協会に対し、「違法派遣撲滅」の要請を行いました。
派遣大手のフルキャストが、禁止されている港湾荷役業務や建設業務に労働者を派遣したことで三日、東京労働局より事業停止命令を受け、問題化していました。
要請は、(1)労働者派遣が禁止されている業務へ労働者派遣を行っていたか実態調査を実施し、結果を公表する(2)加盟各社へ労働者派遣が禁止されていた業務へ労働者派遣を行わないように文書で指導・徹底する(3)労働者派遣が禁止されている業務をわかりやすく解説するパンフレットを作製して、周知徹底する(4)違法派遣をなくすためにキャンペーン期間を設定し、広報を強め、研修を行う(5)労働者派遣事業停止命令によって不就労を余儀なくされる労働者にたいして賃金補償を行うとともに賃金補償制度を確立する―を求めました。
応対した協会の日比野三吉彦会長らは、加盟企業に対して調査し、把握に努めているが、現在、約百五十社から回答があり、結果は出ておらず、まとまれば公表したいと話しました。
また、「法令順守の指導はかなりやっているつもり」とのべ、要請の内容は受け入れたいと表明しました。
全国港湾の代表からは「(違法派遣で)最初にすることは謝罪ではないのか」と迫り、港湾業務に違法派遣がかなり入りこんでいる実態を明らかにし、改善するよう要求しました。
要請には、全建総連の古市良洋書記次長、宮本一労対部長、全国港湾の鈴木信平副議長、玉田雅也事務局次長、伊藤彰信幹事(全港湾書記長)、竹内一幹事(日港労連書記長)らが参加しました。
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