2007年9月9日(日)「しんぶん赤旗」
中越沖地震
観光激減 経費出ず
新潟・柏崎 党国会調査団が視察
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新潟県中越沖地震での商工業や観光業の復興、風評被害などの支援策を検討するため、日本共産党国会調査団による現地視察・懇談が七日、柏崎市で行われました。高橋千鶴子衆院議員、仁比聡平参院議員、川俣幸雄県政策委員長、持田繁義、片山康夫、宮崎孝司の各市議らが参加しました。
柏崎観光協会との懇談で堀敏昭事務局長は「海水浴客で一番にぎわうときに地震があり、最盛期の八月十五日までに五万七千人の宿泊キャンセルがあり、海水浴客も昨年の百三万人から十六万人に激減し、浜茶屋の平均売り上げが例年の千五百万円の二―三割になり経費も出なかった」と説明。復興のステップになる来年開催予定だったプレ国体も、体育施設の被害や野球場での仮設住宅建設で中止になり大きな痛手になったと話しました。
柏崎商工会議所の吉田直一郎副会頭は「自粛ムードが続き金が回らないと活性化しない。傷跡を早く直さないと復興が進まない。地震前よりいい街にしたい」と述べました。
東本町二丁目振興会(えんま通り商店街)との懇談で、商店主らは三十二軒のうち七軒が全壊し、高齢者だけで資金の借り入れができず廃業する商店も出ていることを語り、「何から手をつければいいのか、この先がまったく見えない」と訴えました。一方、「自立できる商店街をつくる」「年寄りのいやしになり魅力ある町並みにしたい」との意気込みも語られました。
市の若山正樹副市長との懇談で、調査団は能登半島地震で新設された被災中小企業復興支援基金を中越沖地震でも設置させ、拡充した内容にすることを国に求めていく重要性を強調しました。
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