2007年9月11日(火)「しんぶん赤旗」

臨時国会が開会

議員団総会 志位委員長があいさつ

自公政治と対決

綱領の立場で解決策示す


 第百六十八臨時国会が十日、開会しました。会期は十一月十日までの六十二日間。参院選の結果を受けた与野党逆転のもとでおこなわれる初めての本格的な国会です。参院選で示された国民の自公政治にたいする厳しい審判を生かして、新しい政治の進路をどう示すのか―。国民の大きな注目が集まっています。焦点は貧困・格差の打開など国民の暮らしの立て直し、十一月一日に期限が切れるテロ特措法の延長問題、「政治とカネ」をめぐる問題などです。この日、安倍晋三首相は衆参本会議で、所信表明演説をおこないました。国会では国民大運動院内集会や五・三憲法集会実行委員会主催の集会が開かれ、参加者の「新しい政治をつくるチャンス」との決意にあふれました。日本共産党は国会議員団総会を開き、志位和夫委員長があいさつしました。


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(写真)国会内で開かれた日本共産党議員団総会。左はあいさつする志位和夫委員長=10日

 国会議員団総会で志位氏は冒頭、参院選後も居座り続ける安倍晋三首相を批判し、安倍内閣を早期退陣に追い込む決意を表明しました。

 そのうえで、日本共産党国会議員団がどのような論戦をおこなうかについて言及。第五回中央委員会総会で提起した「二重の構え」に立った国会論戦にとりくみたいとし、(1)直面する問題で間違った政治に反対を貫くとともに、国民の利益を守るうえで積極的役割を果たす(2)自公政治に代わる新しい政治とは何かを明らかにしていく。どんな問題でも、綱領と日本改革の方針に即して、国民の立場に立った解決策を示していく―と述べました。

 最大の焦点の一つであるテロ特措法について「戦争ではテロはなくならない。ここに問題の一番の核心がある」と強調。日本共産党が9・11同時多発テロの後、二度にわたる各国への書簡で、犯人を“法の裁き”にかけることこそ解決の道であり、報復戦争は事態の悪化しかもたらさないと警告したことを振り返り、「六年間の経過は、この警告の正しさを実証した」と述べました。そのうえで、現地の実態にてらして報復戦争への参戦の道理のなさを明らかにし、この路線からの根本的転換をはかることを訴えました。

 この問題でも、綱領が確かな立脚点を示していることに注目してほしいとして、「一般市民を犠牲にする無差別テロにも報復戦争にも反対し、テロの根絶のための国際的な世論と共同行動を発展させる」など綱領の三つの項目をあげ、解決策を明らかにしました。

 暮らしの問題では、「庶民増税に反対するたたかいでも、社会保障切り捨てに反対し、充実を求めるたたかいでも、必ず財源が問題になる」として、日本共産党の綱領が「二つの聖域」にメスを入れる立場に立っていることを指摘。(1)大企業・大資産家へのゆきすぎた減税にメスを入れるとともに、(2)米軍への「思いやり予算」や三兆円の米軍再編経費もふくむ軍事費に正面からメスを入れる―立場を述べました。

 志位氏は最後に、「どの問題についても、目の前にある熱い問題と綱領とのかかわりをしっかりととらえて、わが党ならではの論戦をすすめる国会にしていきたい」と訴えました。


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