2007年9月12日(水)「しんぶん赤旗」

沖縄・米軍新基地計画海域に

アオサンゴが群生


写真

(写真)大浦湾で見つかったアオサンゴの群生(ジュゴン保護基金委員会の東恩納琢磨さん提供)

 沖縄県名護市の大浦湾でアオサンゴの群生が見つかっていたことが十一日、分かりました。大浦湾は米軍の辺野古新基地建設を予定している海域。アオサンゴは、辺野古新基地建設に反対しているヘリ基地反対協や市民らが確認しました。

 ジュゴン保護基金委員会の東恩納琢磨さんによると、群生は約八十メートル、幅は長いところで約四十メートル、短いところで約五メートル。名護市の安部地域の海岸近くで、谷のような形状に広がっています。

 アオサンゴは、表面が褐色で、骨格が青色。石垣島の白保海域にある群生が北半球最大規模といわれています。

 大浦湾は名護市の辺野古崎と安部崎の間に広がります。辺野古崎はV字滑走路など米軍の新基地建設が計画されている場所です。大浦湾の真ん中や一番奥に新基地建設のため作業ヤードをつくることも計画されています。

 東恩納さんは今回の発見について「湾内では九八年の白化現象でサンゴがほとんど死滅したが、アオサンゴのほかにも新たに卵が着床して成長しているサンゴがたくさんある。大浦湾は自助能力で再生しようとしている」と指摘し、「(湾内に)構造物をつくれば、潮の流れが変わり、生物が成長できなくなる危険性がある」として、計画による群生破壊を警告しています。



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