2007年9月13日(木)「しんぶん赤旗」
温室効果ガス排出削減
拘束力のある目標協議で一致
ベルリン G8と新興国が会議
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【ベルリン=中村美弥子】地球温暖化対策を話し合うため、ベルリンで二日間の日程で開かれていた主要八カ国(G8)と新興国の二十カ国の政府代表による「グレンイーグルズ対話」は十一日、温室効果ガスの排出削減に向け拘束力のある目標について協議をすること、二〇〇九年末までに新たな枠組みを策定することで合意しました。
協議は、十二月にインドネシア・バリで開かれる国連気候変動枠組み条約第十三回締約国会議(COP13)に向け、温暖化対策で先進国とインド、中国など新興経済国との間にある意見の相違や対立を縮めることを目指しました。この中で、ドイツは自国を例に挙げ、持続的な経済発展と地球温暖化対策の同時並行が可能であることを強調しました。
ドイツのガブリエル環境相は会見で、「バリに向けた第一歩となった。先進国と新興国との信頼醸成の機会となった」と評価。気候変動枠組み条約(UNFCC)のデ・ブア事務局長は、「科学者は、地球温暖化の原因は人間活動によるものだと断定した。今度は政策立案者がバリで科学者の警告に応える番だ」と語り、COP13での「ポスト京都議定書」の枠組みづくりで政治的イニシアチブを求めました。
「グレンイーグルズ対話」は、G8を中心に京都議定書で義務付けられた温室効果ガス削減期限後の二〇一三年以降の温暖化対策の枠組みづくりについて協議するもの。〇五年、英国北部で開かれたグレンイーグルズ・G8サミットで発足し、今年は三回目でした。
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