2007年9月14日(金)「しんぶん赤旗」

イラク増派“成果”は演出

米司令官証言 シーハンさんが批判


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(写真)イラク駐留継続を狙うブッシュ政権を批判するシーハンさん=12日、ワシントン(鎌塚由美撮影)

 【ワシントン=鎌塚由美】イラク戦争で息子が戦死して以来、反戦活動を続けてきたシンディ・シーハンさんは十二日、ワシントンで記者会見し、駐留米軍の現地司令官が米議会で行った証言は「ホワイトハウスの書いたものにすぎない」と述べ、「米国民はもうだまされない」と批判しました。

 「ANSWER(戦争停止と人種差別停止を今こそ)」など反戦団体は十五日にワシントンで大規模な反戦行動を予定。デモを前に反戦活動家が会見しました。

 シーハンさんは、「米議会は今こそ、ブッシュ政権に正面から立ち向かえ」と強調。マスコミが「ブッシュ大統領、ペトレアス司令官のプランを支持へ」などと報じていることに言及し、ブッシュ大統領が十三日予定のテレビ演説で、増派作戦の「成果」を主張するペトレアス報告に基づきイラク戦争継続を訴える流れは、あまりにも見え透いた演出だと指摘しました。

 また「宗派間暴力は低下している」などとの証言は、「増加」を指摘する政府監査院(GAO)の報告と矛盾していると指摘。「駐留米軍および米軍の雇い兵は今すぐ完全に引き揚げよ」と訴えました。

 「イラク反戦帰還兵の会」(IVAW)のアダム・コケッシュさんも、ペトレアス証言は「政治的策略・宣伝以外の何物でもない」と批判。「一部撤退」提案は、「そもそも帰還が予定されていた部隊にすぎず、撤退を迫られたものと演出しようとしているのであれば、ばかげている」と語りました。

 ホワイトハウスから米議会までを行進する十五日のデモでは、米議会で大規模なダイインが計画されています。



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