2007年9月22日(土)「しんぶん赤旗」
35年前も借金…生活支援切実
高橋衆院議員ら豪雨被災地へ
秋田・阿仁前田
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日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は二十一日朝、十七日に豪雨が襲った秋田県北秋田市の阿仁前田(あにまえだ)地区を視察し、被災住民らから話を聞きました。
山内梅良県議と市議団らが同行しました。
阿仁前田集落のすぐ南で阿仁川と小又川が合流。水害の一因として、増水した阿仁川に小又川上流の森吉ダムの放流水が流れ込んだためと指摘する声が広まっています。
住民たちは一様に、これからの生活不安を語りました。話していた人が突然、泣き出す場面もあり、高橋さんはもらい泣きしながら「がんばって」と励ましました。
呉服・洋品店の男性(68)は、「商品は全部ダメ。店先は片付けたが裏は手をつけていない。一九七二年にも大水害に合い災害融資を受けやっと返した。家をリフォームしたばかりで今度の水害だ。もう借金はできない。生活支援は切実だ」と訴えました。
「人を守るはずのダムがこんなに苦しめている。ダムなんていらない」と叫ぶ男性もいました。
秋田内陸線阿仁前田駅前で、記者団にコメントを求められた高橋さんは、「三十五年前の水害で融資を受けた人たちがまた被害に遭った。住まいの場とくらしのかてが奪われたのであり、そこに着目して直接支援する制度を求めていきたい。人災を指摘する声もあり、十分な検証が必要だと思う」と話しました。