2007年9月24日(月)「しんぶん赤旗」

米軍機墜落事件30年

基地めぐり 平和へ決意

神奈川


写真

(写真)船で横須賀湾をまわり、21日入港した米空母キティホークを遠くから望む=22日、神奈川県横須賀市

 横浜市緑区(現・青葉区)で起きた米軍機墜落で母子が犠牲になった事件の三十周年行事として「動く基地めぐり」が二十二日に行われました。安保廃棄・神奈川県統一促進会議と米軍ジェット機墜落事件三十周年行事実行委員会が主催し、四十五人が参加しました。

 三十年前の事件の背景を探ろうと、横須賀港を船でまわり、神奈川県内の、上瀬谷米軍基地=横浜市=、厚木基地滑走路の北側=大和市=と、平和の母子像=横須賀市=を訪れました。像は事故で亡くなった土志田和枝さんと二人の幼い兄弟の死を悼み、二度と繰り返すまいとの願いで全国からのカンパで建てられたものです。

 横須賀では、原子力空母を入港させるための整備がすすめられています。二十一日には、米海軍第五空母打撃群司令官が原子力空母ジョージ・ワシントンを二〇〇八年八月十九日に入港させると発表しました。

 ガイドを務めた神奈川県平和委員会の鈴木和弘さんは「9・11テロ以来、原子力艦船の入港日は事前に一切明らかにされていない。今回の発表は異例なこと」と指摘します。

 基地めぐりに参加した、『ウワーッ!飛行機が落ちてくる 横浜米軍ジェット機墜落』の著者の斎藤淑子さん(日本共産党元県議)は「横須賀港がアメリカの世界戦略の拠点として整備されているのを目の当たりにした。平和を守るのは私たち住民。平和の母子像を建立したときのように声を上げなければ」と一日を振り返りました。

 米軍機墜落事件の被災者、椎葉寅生さんも参加。事件当時のことや現在もさまざまな米兵犯罪に苦しむ被害者たちが「安保条約のもと基地がある限り、米兵犯罪はなくならない」と裁判でたたかっていることを紹介しました。



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