基本路線変更なしの帰結

市田書記局長が会見

（写真）記者会見する市田忠義書記局長＝25日、国会内

　日本共産党の市田忠義書記局長は二十五日、国会内で記者会見し、同日発表された福田康夫新内閣について、「閣僚の顔ぶれは横すべり、再任がほとんどで『新内閣』の名に値しない」と指摘。「“安倍お下がり内閣”といわれてもしかたがないという印象をもった」と評しました。

　そのうえで市田氏は、閣僚メンバーがほとんど代わらなかったことについて、「必然であって偶然ではない」と指摘。参院選で下った「自公政治ノー」という審判に背を向けたまま首相だけは代えたものの、「構造改革」路線、「戦後レジームからの脱却」の名による改憲押しつけ、アメリカへの戦争協力という基本路線は、新内閣も継承しつづけているとして、「政治路線が何も変わっていないのだから、内閣の顔ぶれがかわらないのも当然」と強調しました。

　また、「臨時国会の開会中だから、あまり大幅な内閣の入れかえはしなかった」としている点について、「では、どうして総理は代わったのか。これは根本的な矛盾で何の説明にもならない」と批判。臨時国会の開会中に、二週間も国会を空転させておいて「（新内閣には）変化がない」ということでは、「率直にいって（総裁選で）テレビ、新聞を自民党の大宣伝に使っただけのことになる。これほど国民と国会を愚弄（ぐろう）するものはない」と厳しく批判しました。