2007年9月29日(土)「しんぶん赤旗」
日雇い派遣 求人排除
ハローワーク 就業先未定 違法生む
厚労省通達
働く場所が決まっていない派遣や請負企業の求人募集について厚労省は二十八日、ハローワーク(公共職業安定所)では受理しないことを徹底する通達を出しました。
求人募集時に派遣先が決まっていない「日雇い派遣」と呼ばれる登録型派遣や、就業先が決まっていない請負企業の求人募集は事実上、ハローワークではできなくなります。偽装請負や違法派遣を告発し、安定雇用を求める労働者のたたかいが反映したものです。
ハローワークは本来、具体的な就業先のあっせんが目的であり、将来、派遣先がみつかったときのための登録を目的とする求人などは受け付けないのがルールでした。
しかし、派遣の自由化で派遣求人が激増するもとで、実在しない住所を就業場所にしたり、派遣登録の勧誘だけに利用するなど不適切な求人が増え、利用者から「募集内容と違う」などの苦情が寄せられていました。
今回の通達では、求人内容について派遣先との契約書や実際に派遣先に問い合わせるなどして確認し、それができなければ受理しないよう指示。派遣・請負企業にも、就業先が確定していて速やかに働ける求人だけを受け付けることを徹底するよう強調しています。
この措置を東京労働局が昨年十月から三月まで試行実施したところ、前年同期比で派遣求人数が六割も減りました。
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